秋の夜長と申しますか
夜、昔のことを思い出すのは
やっぱり、年を取ったせいでしょうかね

みなさんは初めて行った風俗店って何でした?

おっさんは、、、のぞき部屋でしたぁあああ

壁の向こうで膨らんでいった手コキ風俗の幻想
マジックホールとのぞき部屋〜前編〜

デリヘルの原形となったファッションヘルスが登場したのは
 
昭和50年代後半のこと

ノーパン喫茶のブームに端を発する
「新風俗」の爆発的な誕生期のことである

性を売り物とするのが性風俗だが、性を商品化するにあたって
取るべき方向性は3つある

まずは高級化

在籍女性を厳選しプレールームなども豪華に
それによりプレミア感を演出

次は一般化

プレー時間を短縮してとにかく料金を下げ
なおかつ遊びやすさを前面に出し敷居を下げる

そして3つめが、個性化

射精に至るコンセプト以外にも
さまざまな遊びの要素を取り入れることで話題を呼び
なおかつ他店との差別化を図る

      

昭和50年代の新風俗台頭はほとんどが
一般化と個性化という2つのコンセプトを追求する傾向

気軽に遊べてなおかつおもしろい
そんなスタイルの風俗が次々と登場した

その中でも特に安さとお手軽さに突出したものが
マジックホールとのぞき部屋の2業種だった

共に2000円からヌクことができ、当時としては驚異的な安さ
スカートの中を覗き込むノーパン喫茶でも1500円取られた時代
金のないサラリーマンや学生は、この2業種に飛びついた

実は風俗にかかる金額の多寡は
この40年近く変わっていない
どころか、下手をすれば下がっているのである

つまり現在の感覚であれば
1000円台で遊ぶことができる性風俗があったようなもの

それは人気があったのも当然だろう

マジックホールとは、風俗ビギナーに人気の手コキ専門店の元祖

風俗嬢とのコミュニケーションは壁に空いた
直径10センチほどの穴を通して行なわれるのみ

つまり客はこの穴にペニスを押し込み
壁の向こうで待機する風俗嬢の奉仕を受けるというわけだ

ちなみに、客の下半身を元気にするため
店が用意したのは、壁に貼られた等身大のヌード写真のみ
今でいう、抱きまくら感覚でエロ心を刺激して勃起させる仕組みであった

しかし考えてみてほしい
壁の向こうにはどんな女性がいるのか?

実はとんでもないババアばかり、ヘタしたらジジイばかり
という都市伝説がまことしやかに言われていたものだ

そんな不安からマジックホールの利用者は激減
システムの透明性を要求する客側のニーズに応えたのが

歌舞伎町の「P」というお店

同店、壁の代わりにマジックミラーを使用することで
手コキする女性が正真正銘の女であることを証明
同時に客側のプライバシー保護をも成立させた
 
これがのちにマジックミラー越しに女性を指名する
という新しい指名システムになるのはまだ数年後のこと

ところがそこまでオープンになってしまうと
マジックミラー独特のスリルと情熱がなくなった!
と嘆くマニアもいるから始末が悪い

結局マジックホールは熾烈な風俗の生存競争から淘汰されることとなる

そんなマジックホールとは対照的に
細々とながら生き抜いているのが「のぞき部屋」
後編はその「のぞき部屋」のお話

※この記事はブログ開設当時の原稿を改稿したものになります。